腹痛でお困りの方へ
腹痛は多くの方が経験する症状ですが、その原因は非常に多岐にわたります。食生活や生活習慣が原因となる一時的な腹痛から、治療が必要な消化器疾患や、緊急性を要する病気が隠れていることもあります。「いつも同じ場所が痛む」「急に激しい痛みが出た」「何日も腹痛が続いている」など、気になる症状がある場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。
当院では、腹痛の原因を丁寧に調べ、適切な治療を行っています。
腹痛の主な症状
腹痛の症状は、痛み方や現れる部位によってさまざまです。次のような症状に心当たりはありませんか?
- お腹がシクシク痛む
- キリキリと刺されるような鋭い痛み
- お腹が張って苦しい
- 痛みとともに吐き気や嘔吐がある
- 食後や空腹時に痛みがある
- 下痢や便秘を伴う
- 排便後に痛みが軽減する
- 右下腹部が激しく痛む
これらの症状は、胃腸や他の内臓の働きに問題がある可能性があります。症状が続く場合や、日常生活に支障をきたす場合は早めにご受診ください。
腹痛の原因
腹痛の原因は多岐にわたり、消化器系のトラブルだけでなく、他の臓器の疾患が関係する場合もあります。以下に主な原因を挙げます。
1. 食生活や生活習慣
- 暴飲暴食や早食い
- 脂っこいものや刺激物の摂取
- アルコールやカフェインの過剰摂取
- ストレスや睡眠不足
2. 消化器の病気
胃炎や胃潰瘍
胃の粘膜が炎症を起こし、痛みが上腹部に現れることがあります。
過敏性腸症候群(IBS)
ストレスや生活習慣が原因で腹痛や下痢、便秘が繰り返される病気です。
急性腸炎
ウイルスや細菌による腸の炎症で、下痢や嘔吐を伴うことがあります。
大腸憩室炎
大腸の壁にできた憩室が炎症を起こし、下腹部痛を引き起こします。
胆石症
胆のうに石ができ、食後に右上腹部の痛みを伴うことがあります。
虫垂炎(盲腸)
右下腹部の痛みが特徴的で、緊急の処置が必要です。
3. 腸や他の臓器のトラブル
- 腸閉塞(腸が詰まった状態)
- 虚血性腸炎(腸への血流が悪くなる状態)
- 膵炎(膵臓の炎症)
- 腎臓や尿路の病気(尿路結石など)
4. 婦人科系の病気(女性の場合)
- 子宮や卵巣のトラブル(子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮内膜症など)
- 排卵痛や月経痛
腹痛の診察・検査
当院では、腹痛の原因を明らかにするために、以下の診察や検査を行います。
- 問診
症状が現れるタイミング、痛みの部位や強さ、他の症状の有無などを詳しくお伺いします。 - 身体診察
腹部エコー検査:肝臓や胆のう、膵臓などの内臓の状態をリアルタイムで確認します。 - 画像検査
- 腹部エコー検査:肝臓や胆のう、膵臓などの内臓の状態をリアルタイムで確認します。
- レントゲン検査:腸閉塞や腸内ガスの状態を確認します。
- 内視鏡検査
- 胃カメラ(上部内視鏡検査):胃や十二指腸の状態を直接確認します。
- 大腸カメラ(下部内視鏡検査):大腸の炎症や腫瘍を調べます。
- 血液検査・尿検査
感染や炎症の有無、腎臓や肝臓の状態を確認するための検査を行います。
治療方法
腹痛の原因に応じて、以下のような治療を行います。
薬物療法
- 胃酸を抑える薬や胃腸の働きを整える薬
- 腸内環境を改善する薬(整腸剤など)
- 炎症を抑える薬や痛み止め
生活習慣の改善
- 食事の内容や時間を見直し、胃腸に負担をかけない食生活を心がけます。
- ストレスを軽減し、十分な睡眠を取ることをアドバイスします。
緊急治療
虫垂炎や腸閉塞、胆石症など緊急性の高い疾患が疑われる場合は、迅速に専門医療機関をご紹介します。
腹痛は一時的なものと考えて放置されがちですが、重大な病気のサインである場合があります。特に以下のような場合は、早急な受診が必要です。
- 激しい痛みが突然現れた
- 痛みが数日以上続いている
- 発熱や吐き気、嘔吐を伴う
- 血便や黒い便(タール便)が出た