月経トラブル(生理痛・生理不順・過多月経)
月経トラブルについて
月経(生理)は、女性の心身の状態を映し出す大切なバロメーターです。多くの女性が何らかの月経に伴う悩みを抱えていますが、「体質だから」「我慢すればいい」と一人で抱え込んでしまうケースも少なくありません。月経トラブルの背景には、ホルモンバランスの乱れだけでなく、子宮内膜症や子宮筋腫といった婦人科疾患が隠れていることもあります。
当院では、20代から40代の働く世代や子育て世代、そして更年期を控えた世代まで、ライフスタイルに合わせた健やかな毎日をサポートいたします。女性医師が同じ女性の視点で丁寧にお話を伺いますので、どうぞ安心してお気軽にご相談ください。
月経トラブルの症状について
月経にまつわる悩みは多岐にわたり、痛みなどの身体的な症状から精神的な不安定さまで、人によって現れ方はさまざまです。主な症状としては以下のものが挙げられます。
- 下腹部痛や腰痛がひどく、日常生活に支障が出る
- 月経の周期がバラバラで、いつ来るか予測できない
- 経血の量が多く、レバーのような血の塊が混じる
- 月経前にイライラしたり、ひどく落ち込んだりする
- 月経以外の時期に不正出血がある
- 月経が止まらない、あるいは数ヶ月間来ない
月経トラブルの診断と検査について
当院では、患者様の症状や生活背景を詳しく伺った上で、必要な検査を行い、原因を特定していきます。
問診・内診・視診
いつからどのような症状があるか、初経の時期や妊娠歴、直近の月経周期などを詳しく伺います。内診では、子宮や卵巣の状態を直接確認し、炎症や腫瘍の有無を調べます。性経験のない方や内診に抵抗がある方は、事前にお申し出いただければ腹部エコーへの変更など柔軟に対応いたします。
経腟超音波検査(経腟エコー)
腟内から細いプローブを入れて、子宮や卵巣の様子をモニターで詳しく観察します。子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫といった病気の有無、子宮内膜の厚さなどをミリ単位で確認できるため、診断において非常に重要な検査です。
血液検査
血液中の女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)や、脳から分泌されるホルモンの値を測定し、卵巣機能や排卵の状態を調べます。また、過多月経による貧血の有無や、必要に応じて腫瘍マーカーのチェックも行います。
細胞診・組織診
不正出血がある場合や、診察で子宮頸部などの異常が疑われる場合には、細胞を採取してがん細胞の有無を調べる検査を行うことがあります。
月経トラブルの治療法について
検査結果に基づき、患者様の現在の状況(今後の妊娠希望の有無や仕事の忙しさなど)を考慮しながら、最適な治療計画をご提案します。
薬物療法
症状を和らげるための対症療法から、根本的なホルモンバランスの調整まで幅広く対応します。生理痛に対しては鎮痛剤(NSAIDs)を処方するほか、ホルモンバランスを整える低用量ピルや超低用量ピル、黄体ホルモン製剤、子宮内膜症の治療薬などを用います。また、体質や症状に合わせて漢方薬を組み合わせることで、冷えや精神的な不調も含めたトータルな改善を目指します。
低用量ピル・LEP製剤
排卵を抑制し、子宮内膜が厚くなるのを抑えることで、生理痛の軽減や経血量の減少を図ります。月経周期が安定するため、スケジュール管理がしやすくなるメリットもあります。当院では副作用についても丁寧に説明し、定期的な検査を行いながら安全に継続できるようサポートします。
ホルモン剤
過多月経や月経困難症に対し、子宮内に黄体ホルモンを放出するデバイス(IUS)を装着する治療も選択肢の一つです。一度装着すると長期間にわたって高い効果が期待でき、忙しい毎日を送る女性に適した方法です。
月経トラブルの予防・セルフケアについて
医療機関での治療と並行して、日々の生活習慣を見直すことで症状の緩和や悪化防止につながります。
- 体を冷やさないよう、入浴や服装に気を配る
- 適度な運動を取り入れ、骨盤周りの血行を良くする
- 栄養バランスの良い食事を心がけ、鉄分を積極的に摂取する
- 十分な睡眠をとり、過度なストレスを避ける
- 基礎体温を記録し、自分の体のリズムを把握する