PMS(月経前症候群)・PMDD
PMS(月経前症候群)・PMDDについて
PMS(月経前症候群)とは、月経の数日前から起こる心身のさまざまな不調のことで、月経が始まると症状が和らいだり消失したりするのが特徴です。その中でも、激しい気分の落ち込みや怒り、強い不安感といった精神的な症状が日常生活に大きな支障をきたす状態をPMDD(月経前不快気分障害)と呼びます。毎月繰り返されるつらい症状を「自分の性格のせい」「我慢するしかない」と思い込んでひとりで抱え込んでいる方も少なくありません。
当院では、女性医師が患者様のお悩みに優しく寄り添い、丁寧でわかりやすい説明を心がけています。
PMS(月経前症候群)・PMDDの症状について
PMSやPMDDの症状は非常に多岐にわたり、心に現れるものと身体に現れるものがあります。また、症状の種類や強さは人によって異なり、同じ人でも月によって波があるのが特徴です。代表的な症状として、以下のようなものが挙げられます。
- イライラして身近な人に当たってしまう
- 気分がひどく落ち込み、涙もろくなる
- 強い不安感や緊張感に襲われる
- 集中力が低下し、眠気や不眠が続く
- 乳房が張ったり痛んだりする
- 下腹部の痛みや腰痛、頭痛がする
- 手足や顔がむくみ、体重が増加する
- 食欲が異常に増したり、甘いものが無性に食べたくなる
- 肌荒れやニキビができやすくなる
- 普段は気にならないことでひどく疲れを感じる
PMS(月経前症候群)・PMDDの診断と検査について
当院では、患者様のお話をじっくり伺うことを大切にしています。症状が現れる時期と月経周期との関連性を確認し、他の病気が原因ではないかを調べるために以下の検査を行います。
問診・内診・視診
どのような症状がいつ頃から始まり、月経が来るとどう変化するのかを詳しくお伺いします。基礎体温を記録している場合はご持参いただくと、ホルモンバランスのサイクルを把握するうえで大変参考になります。また、必要に応じて内診を行い、子宮や卵巣の状態を確認します。
超音波検査(エコー)
経腟超音波検査や腹部超音波検査を用いて、子宮や卵巣の様子を画像で確認します。PMSと似た症状を引き起こしたり、痛みを悪化させたりする原因となる子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣の腫れなどの病気が隠れていないかをしっかりと診断します。
血液検査
症状の原因がホルモンバランスの乱れによるものか、あるいは貧血や甲状腺の機能異常など別の疾患によるものかを識別するために血液検査を行います。貧血の有無やホルモンの数値などをチェックし、多角的な視点から症状の原因を探ります。
PMS(月経前症候群)・PMDDの治療法について
患者様のライフスタイルや今後の妊娠のご希望、症状の重さに合わせて、無理なく続けられる治療法をご提案いたします。
薬物療法
症状を和らげるために、一人ひとりの体質やライフステージに合わせたお薬を処方します。女性ホルモンの変動を抑えて排卵をコントロールする低用量ピルは、心身の不調を全体的に改善する効果が期待できます。また、副作用が心配な方やピルを服用できない方には体質改善を促し心身のバランスを整える漢方薬を提案しております。
その他、痛みが強い場合には鎮痛剤、むくみがひどい場合には利尿剤、精神的な落ち込みやイライラが著しいPMDDの場合には、抗うつ薬(SSRI)や精神安定剤を処方するなど、症状に合わせて柔軟に対応いたします。
PMS(月経前症候群)・PMDDの予防・セルフケアについて
お薬による治療と並行して、ご自身でできる日常的なケアを取り入れることで、つらい時期を少しでも快適に過ごしやすくなります。ご自身のペースで、無理なくできることから始めてみましょう。
- カルシウムやマグネシウム、ビタミンB6を意識したバランスの良い食事をとる
- 月経前はカフェイン、アルコール、塩分の過剰摂取を控える
- ウォーキングやストレッチなど、気分転換になる軽い有酸素運動を習慣にする
- 入浴時は湯船にゆっくり浸かり、身体を温めてリラックスする
- 睡眠時間をたっぷりと確保し、規則正しい生活リズムを心がける
- 自分の不調の波を把握し、月経前は無理な予定を入れずゆったり過ごす